東京や大阪のような大都市では車がなくても生活に困ることは少ないですが、それ以外の地域では車が生活に欠かせない場面が多々ありますよね。
足を切断して義足生活になった場合でも、日常生活を快適に送るために「車を運転したい」と考える方も少なくありません。
では、義足を使用していても車の運転は可能なのでしょうか?
この記事では、義足での運転が可能かどうか、さらに必要な免許や車の改造について詳しく解説していきます!
義足でも車を運転できる?
「義足になったら、もう車の運転はできないのかな?」そんな不安を抱える方も多いでしょう。
しかし、ご安心ください!義足でも車を運転することは可能です。
ただし、例えば右足が義足の場合、その義足でアクセルやブレーキを操作するには問題があります。
義足では足の感覚がないため、踏み込む力の微調整が難しいのです。
そのため、通常の車をそのまま運転するのは難しいといえます。
では、どうすれば運転が可能になるのでしょうか?答えはシンプル、「車の改造」です。
①左足でアクセルとブレーキを操作するための車改造とは?
通常の車は右足でアクセルとブレーキを扱う形状ですが、右足を切断した方は左足で踏み込まなければならないため運転ができません。
しかし、左側に左足で踏み込めるアクセルペダルを設置することで、アクセルとブレーキを左足で行えるようになります。
この時に左足でアクセルペダルを踏むと右足用のアクセルペダルも押し込まれます。(アクセルペダル同士が連動しているため)
費用は施工する業者や使用する部品によっても違いはありますが、工賃込みで15万~25万円程度となります。
②手動運転補助装置を付ける
車の運転において、通常は右足でアクセルやブレーキを操作します。
しかし、右足を切断して義足を使用している場合、左足で操作する必要があり、そのままでは運転が難しいのが現状です。
そこで解決策となるのが、「左足操作対応の車改造」です。
この改造では、左足で踏み込めるアクセルペダルを新たに設置します。
さらに、この左足用アクセルペダルは右足用と連動しており、右足用ペダルも同時に動く仕組みです。
気になる改造費用ですが、施工する業者や使用する部品によって異なりますが、一般的には工賃込みで約15万~25万円程度となります。

足を切断しても免許は取れる!取得の流れと注意点
「足を切断してしまったけれど、車の免許は取れるのだろうか?」と不安を抱えている方へ。
実は、義足生活になった後でも運転免許を取得することは可能です!
免許を取得する際は、一般の講習者と同様に座学や運転講習を受け、適性検査を通過する必要があります。
「足を切断しているから免許は取れない」なんて嘆く必要はありません!
ただし、免許の種類や使用する車両、さらに補装具の条件など、細かなポイントには注意が必要です。
免許を持っている人が足を切断した場合、運転はできるの?
足の切断前にすでに運転免許を持っている場合でも、再び車を運転するには「臨時適性検査」を受ける必要があります。
検査で「無条件適格」と判断されれば、これまで通り運転が可能です。
ただし、足の切断がある場合、ほとんどが「条件付適格」とされ、特定の条件がついた運転免許が交付されます。
一方、残念ながら検査で「不適格」と判断されてしまう場合もあります。
その場合、リハビリや練習を経て運転技術を身につけ、改めて適性検査を受けることが求められます。
義足で運転するための準備と大事なポイント
義足を使用して車を運転する場合、アクセルやブレーキの改造が必要です。
また、手で操作できる「コントロールグリップ」を取り付けることで、安全に運転が可能になります。
ただし、これだけでは十分ではありません。
義足での運転にはいくつかの重要な注意点があるため、事前にしっかりと理解しておくことが大切です。
①事故が原因で足を切断した場合、精神的な壁を乗り越えられるか?
足の切断理由には病気などさまざまなケースがありますが、車やバイクの事故が原因となることも少なくありません。
そして、事故を経験した方にとって、再び車を運転することは大きな精神的負担となる場合があります。
「時間が経ったから大丈夫」と思っていても、実際にハンドルを握った瞬間に恐怖心が湧き上がることも。
事故の記憶が心に影響を与え、運転への不安を感じるケースは決して珍しくありません。
②義足での運転に慣れるには?最初に気を付けたいポイント
義足で車を運転するには、アクセルの位置を変更する改造や「コントロールグリップ」の導入が必要です。
これまでの運転方法と異なるため、新しい感覚に慣れるまでには時間がかかることも。
そのため、慣れるまでは広くて安全な道路を選び、一定期間リハビリ感覚で慎重に練習するのがポイントです。
まずは短時間の運転からスタートし、徐々に運転時間や行動範囲を広げる工夫をしていきましょう。
まとめ
今回は、「義足で車を運転できる?」という疑問について解説してきました。
義足生活になったからといって、車の運転を諦める必要はありません。
免許取得のプロセスや車の改造が必要になることはありますが、多くの場合、自身で運転して買い物やレジャーに出かけることが可能です。
ただし、特に事故が原因で足を切断した場合、精神的な負担が大きくなることや、新しい運転方法に慣れるまで時間がかかることもあります。
そのため、車の運転を再開する際は家族としっかり話し合い、慎重に準備を進めることが大切です。
運転を通じて、これまでの生活を取り戻し、新たな一歩を踏み出しましょう!
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