障害者でも結婚できる?現実と乗り越えるためのポイントを解説!

「障害者でも結婚できるのか?」

「障害者との結婚は、親が反対しそう…」

これは、多くの障害者の方が一度は考えたことのある疑問ではないでしょうか。

特に、周りの友人が次々と結婚し家庭を持つようになると、将来に対する焦りや孤独を感じることもあるかもしれません。

しかし、結論から言うと、「障害者だから結婚できない」ということは決してありません

確かに、いくつかの壁はありますが、それらを乗り越えた先に幸せな結婚生活を築いている人は多くいます。

本記事では、障害者の結婚事情や課題、乗り越えるためのポイントを、私自身の経験談を交えながら詳しく解説します。

障害者の結婚率は?データで見る現実

障害者の結婚率は、健常者と比べて低い傾向にあります。

内閣府の「平成25年版障害者白書」によると、障害者の結婚率は以下の通りです。

配偶者あり配偶者なし
身体障害者60.235.4
精神障害者34.663.9
知的障害者2.396.7

一方、日本全体の未婚率は、厚生労働省の「令和2年版厚生労働白書」によると、30~34歳の未婚率が男性47.1%、女性34.6%となっており、障害者の結婚率が低いことが分かります。

しかし、障害があっても結婚して幸せな家庭を築いている人はたくさんいます。

障害者の結婚に対する社会の認識の変化

近年、障害者の結婚に対する社会の意識が少しずつ変わってきています。

以前は「障害者は結婚が難しい」という固定観念が強くありました。

しかし、最近では多様な価値観が受け入れられ、結婚を希望する障害者への支援も充実しています

障害者向け結婚支援
  • SNSやマッチングアプリなどの普及
  • 障害者向け婚活イベントの増加
  • 企業の支援制度や福祉サービスの拡充

特に、インターネットの普及によって、障害を持つ人でも気軽に出会える機会が増えています。

社会の認識が変わることで、結婚を前向きに考えられる環境が整ってきているのが現状です。

「障害者手帳があると結婚できない?」その誤解と真実

ネット上では「障害者手帳を持っていると結婚できない」といった声を見かけることがあります。

しかし、障害者手帳があるから結婚できないという法律はありません

では、なぜ「結婚できない」と思われがちなのでしょうか?

障害者が結婚する際に直面する課題と解決策をいくつか挙げていきます。

経済的な不安

障害があると、就職や収入面で不安を感じることがあります。

そのため、「家族を養えるのか?」という不安を持つ人も多いのは事実でしょう。

しかし、障害者手帳を活用することで、さまざまな支援を受けられます。

障害者手帳で受けられる支援
  • 障害年金(経済的なサポート)
  • 医療費助成(医療費の負担軽減)
  • 住宅支援(公営住宅の優遇など)
  • 障害者雇用枠での就職(安定した職を得やすい)

こうした支援を活用することで、家計を安定させることも可能です。

相手の家族の理解

障害を持つ人が結婚しようとすると、相手の親や家族から心配されることがあります。

結婚するときに相手の親や家族が心配するのは、障害者に限った話ではありません

しっかりと話し合い、自分がどのように家庭を築いていくつもりかを伝えることで理解を得られる場合が多いです。

理解を得るためのポイント
  • 焦らず、時間をかけて話す
  • 自分の生活能力や経済的な安定を示す
  • 結婚後の生活設計を具体的に説明する
  • 相手を大切に想っていることを伝える

大切なのは、「支えてもらうだけでなく、支え合える関係である」ことを示すことです。

障害者が結婚を考えるときのポイント

ここでは、障害者が結婚生活を幸せに送るために、まず考えておきたいポイントを詳しく解説します。

結婚できないと決めつけないこと

障害があると、「自分には、結婚は無理かもしれない」と思い込んでしまうことがあります。

確かに、結婚には努力や課題がありますが、それは障害者だけでなく健常者にも言えることです

大切なのは、「自分は結婚できない」と最初から諦めるのではなく、「どうすれば幸せな結婚生活を築けるのか」を前向きに考えることです。

  • 「結婚できるかどうか」ではなく、「結婚してどう生きるか」を考える
  • 自分の障害に対するネガティブな気持ちを少しずつ手放していく
  • 実際に結婚している障害者の体験談を読むことで前向きな気持ちになる

まずは、自分自身が「結婚はできる」と信じることが大切です

自分にできること・できないことを整理する

結婚は「助け合い」で成り立っています。

しかし、「すべてを相手に頼る」という考え方では、相手に負担をかけすぎてしまう可能性があります。

そのため、自分の障害を日常生活に落とし込んで考え、できることとサポートが必要なことを整理してみましょう

【例】

  • できること:仕事、家事の分担、育児、精神的な支え
  • できないこと:身体的に難しい作業、介助が必要な場面

これを整理しておくことで、結婚生活のイメージがより鮮明になるでしょう。

また、パートナーとも役割分担を考えるときにも役立ちます。

障害者が結婚相手と出会うための方法

「結婚したいけど、そもそも出会いがない…」と悩んでいる方も多いかもしれません。

しかし、出会いのチャンスは意外に身近にあり、少しの工夫で増やすことができます。

  • 障害者向けのマッチングアプリ・婚活サービスを活用する
  • 趣味のオンラインサークルや活動(SNS・掲示板など)
  • ボランティア活動やNPOのイベントに参加する
  • 障害者向けの交流イベントに参加する
  • 友人や知人の紹介を頼る
  • 職場や仕事での出会いを大切にする

「出会いがない…」と感じることはあるかもしれませんが、行動を起こすことで、新たな可能性が広がります

例えば、障害者向けのマッチングアプリ「IRODORI」は、口コミによると恋人だけでなく同性や異性の友達も探せると評判です。

まずは理解し合える友人関係からスタートすることで、自然に関係が築けることもあります。

自分に合った方法で、自分らしく出会いを楽しむことから始めてみましょう。

【体験談】障害があっても、結婚を現実にする方法とは?

私は高校生のときに病気で足が不自由になりました。

20代になると、周りが結婚していく中で、「自分には結婚のチャンスはあるのか」「相手の家族に反対されるのでは」「結婚できても、うまくやっていけるのか」と悩み続けた時期があります。

しかし、今では看護師の妻と二人の子どもに恵まれ、家庭を築いています。

では、なぜ結婚できたのか? どうやって結婚に至ったのか? そのリアルな経験をお伝えします。

出会いは「普通」のきっかけから

出会いは、25歳のとき。友人の紹介でした。

「障害者の自分なんて…」と何度も思い、会うことすら断ろうかと悩みました。

とうとう紹介の当日になっても、もしかしたら失望されるのではと怖くなり、何度も行くのをやめようかと迷ったほどです。

しかし勇気を出して会ってみると、彼女は私が障害者であることに触れることもなく、気を遣いすぎることもなく、自然体で接してくれました。

そこから、私は彼女に猛アタックしました。「自分から動かなければ、この縁はなかったことになる」と思ったのです。

今振り返ってみると、結婚できたのは「自分から行動したから」だと感じています。

とにかく、彼女との時間を大切にしながら距離を縮めていき、交際から半年後でプロポーズしました。

交際から結婚へ:相手の親の反応は?

しかし、結婚を考えたとき、どうしても不安だったのが「相手の親がどう思うか」。

「障害があるから反対されるかもしれない…」と不安で、挨拶のときは心臓が止まりそうでした。

しかし、意外にも温かく迎えてくれました。

実は、事前に妻が私のことをきちんと伝えてくれていたのです。

  • 障害はあるけれど、正社員としてしっかり働いていること
  • 真面目で誠実な人柄であること

このようなことが安心材料になったようです。

親が心配するのは障害の有無ではなく、「娘が幸せになれるかなのかもしれません。

しっかり働き、真面目に生活していること、そして何より娘を大切に思っていることが伝われば、障害は大きな問題ではなかったようです。

結婚後の生活:障害があるからこそ考えたこと

私たちは家を購入するとき、バリアフリーの平屋建てにすることを決めました。

確かに普通の家より費用はかかりましたが、これは「障害がある自分のため」だけではありません。

人は誰でも年を取り、いつかはみんな身体が不自由になるのです。

バリアフリーの家は、長い目で見ても「家族にとっての安心」につながる選択でした。

特に、小さな子どもがいる今も、家の中での動線がスムーズで快適です。

子育てについても、障害があると難しいと感じることもありますが、工夫しながら育児に関わることが出来ています。

結婚生活は支え合いが夫婦の基本

よくある誤解として、障害者の妻=介助・介護する存在というイメージがあります。

ですが、結婚生活は「支える・支えられる」ではなく、「お互いにできることを分担し、協力し合う」ことが大切です。

もちろん、障害が理由でできないことはありますし、それを隠す必要もありません。

だからといって「できないから妻に全部お願いする」のではなく、自分ができることを探して、夫婦としてお互いに協力しながら生活しています。

障害者の結婚相手の本音

つい最近、ふと思い立って妻に聞いてみました。

「なんで俺と結婚してくれたの?」

妻は少し考えてから、こんな答えをくれました。

「あんまり考えたことがない。たまたま好きになった人が、足が不自由だっただけ。」

結局のところ、結婚の決め手は障害の有無ではなく「この人と一緒にいたいかどうか」「支え合えるかどうか」ではないでしょうか。

まとめ

障害があるからといって、結婚を諦める必要はありません。

確かに課題はありますが、それを乗り越えて幸せな家庭を築いている人もたくさんいます。

まずは自分自身の状況を整理することが大切です。

また、既にパートナーがいる方は、その家族との関係をしっかり築くことも重要になります。

大切なのは、「結婚できるかどうか」ではなく、「どうすれば幸せな結婚生活を築けるか」を考えることです。

私も結婚は無理かもしれないと何度も思いましたが、勇気を出して行動したことで、人生が変わりました。

あなたも自分に合ったパートナーと出会い、幸せな家庭を築けることを願っています。

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